私と煙草の関係
十五年以上煙草に慣れ親しんだ私は、妻の妊娠をきっかけに家の中では吸わないなど、徐々に煙草の本数を減らしていき吸わなくとも平気な時間を積み重ねることで、やがて全く吸わなくても平気になっていました。ちなみに薬や禁煙外来などは利用していません。
禁煙成功、ところが
それ以来6年以上の禁煙に成功し、吸いたいと思う気持ちもほとんど霧消していたのですが、その頃にソロキャンプという遊びに出会ってしまったのです。50ccのリトルカブに荷物を満載し、出掛けたのは朝晩まだ肌寒い2016年4月の下旬でした。
何もない河原にテントを広げ、自然の中に身をおいてると、私の中である想いが頭をもたげるのでした。

こんなところで煙草をふかしたら、さぞかしウマいだろうな
10年以上ずっとキャスターマイルドを吸っていた私ですが、気付くと何故か黄色いアメリカンスピリットの箱を手にしていたのでした。
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それは当時、YOUTUBEのキャンプ動画の中で実に上手そうにアメスピを吸っている映像が頭にこびりついていたからだと思います。何年も吸っていない煙草をコンビニで店員さんに注文する時のスリルと背徳感はなかなかのものでした。
久々の喫煙

それが正直な感想です。久々にしかも初めて吸う煙草が口に合うわけもなく、よくこんなものを喜んで吸っていたな、と思ったものです。ところが初めてのソロキャンプしかも野営であったことも手伝い、手持ち無沙汰だった私は悪役商会の八名信夫さんよろしく「まずい。もう一本」なんて言いながら煙草をぷかぷかしていたのです。それ以来、ソロキャンプに出掛ける度に一服するのが自身の中で慣例化してしまいました。
しかしこうした嗜好品というのは恐ろしいもので、キャンプ中以外も徐々に吸いたくなってくるのです。勿論、家族には喫煙の事実は秘密にしていましたから、ジョギングに行くついでに煙草をこっそり持ち出して、歩きながら一服して服や髪にニオイがまとわりついていないことを確認してから帰宅し、直ぐに入浴するというような隠蔽工作を繰り返していました。ちなみに煙草の隠し場所はキャンプ道具の詰まったバックパックの中です。時折、妻に「このカバンなんか煙臭いんだけど」などと指摘されると、「た、焚き火の匂いじゃないかな」と誤魔化しつつも内心

やっべぇ
という心境でありました。
再び禁煙
やめよう、やめようと思いながらも、そんな習慣が一年以上過ぎた頃、ある時、意を決してキャンプに煙草を持っていかないという挑戦を試みたのです。もちろん、近くにコンビニなど無いシチュエーションを選択しました。するとその晩、当たり前ですが煙草が無くても一晩過ごせた、という成功体験を強制的に得たのです。今更ですが服や髪にまとわりつく煙草のニオイがずっと嫌だった私は、こうして割とすんなり再度の禁煙に成功することが出来たのでした。
まとめ
禁煙の意志があるキャンパーさんに私が再度の禁煙に至るまでにとった行動をまとめておきます。誰にでも有効ということはないでしょうが、あくまで一つの事例として参考にしてください。
- 普段吸っていない煙草の銘柄に変えてみる
- より口に合わない煙草を探す
- その煙草を持ってキャンプに行く
- 煙草が嫌になったらチャンス(その煙草に慣れてしまったら2に戻る)
- 煙草が簡単に入手出来ないキャンプ場へ行く
- 煙草が無くても過ごせるという体験を積み重ねる
- いずれ禁煙成功
禁煙すると手持ち無沙汰でそわそわするかもしれませんが、最初のうちだけです。代替行為などもありません。皆さんも依存度としてはスマホの方が高いのではないでしょうか。近年の禁煙ファシズムは元喫煙者として気の毒ではありますが、これも時代の流れ。変化に対応出来たものだけが生き残るのだとダーウィンもおっしゃっていたそうです。ツツイストとしては「最後の喫煙者」が脳裏をよぎるのですが、こっちの水は甘いぞ、ということだけをお伝えして締めの挨拶に代えさせて頂きたいと思います。ご清聴ありがとうございました。

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