先日、防災グッズとしての「スリーピングマット」を考察しましたが、今回は寝袋(シュラフ)について考えていきたいと思います。

何故、寝袋が重要なのか
例えば2018年9月、北海道で発生した地震が仮に冬季であったなら、その被害はより甚大なものになっていたことでしょう。公民館や体育館に避難したとしても、暖房器具のない状況では眠ることは無論、じっとしていることさえ苦痛であることは容易に想像がつきます。
《総理の動き》本日(9月8日)安倍総理は官邸で本日2回目の平成30年北海道胆振(いぶり)東部地震に関する関係閣僚会議を開催しました。https://t.co/ybvx41hMzG pic.twitter.com/f6RR8ic60p
— 首相官邸 (@kantei) 2018年9月8日
もうひとつ記憶に新しいところでは、2018年2月8日に北陸地方を襲った記録的な大雪もありました。その際も高速道路が、さらには国道8号線も通行上となり、身動きがとれず狭い車内で極寒の一夜を過ごす羽目となった方も大勢みえ、実際に低体温症で亡くなられた方もいらっしゃいました。
【テレビ】10/6(土)フジ 04時
FNS大賞27「息子が死んだ日-検証 白魔の36時間」
2018年2月に福井県を襲った大雪で、大動脈の道路が麻痺。迂回運転をした青年の車が白魔に行く手を阻まれ、息を引き取った。なぜ青年は死ななければならなかったのか。
D小川一樹 福井テレビ pic.twitter.com/LohPzMFOp4— JapanDocs (@jdocs) 2018年10月5日
私は仕事の休憩時間に仮眠をとる習慣があるので、後部座席がフルフラットになる自家用車内には一年中スリーピングマットと寝袋が積んであります。もし被害に遭われた方の後部座席に寝袋があったら、あるいは助かっていた可能性もあったのではないでしょうか。
とりわけ寝袋に関しては気候、気温に応じて使い分けをしています。そこで私が実際に使用した感想を交えながら、オススメの寝袋を紹介していきたいと思います。
寝袋の形状の違い
寝袋には大きく分けて二種類の形状があります。
ひとつは封筒形。名前の通り筒状の袋になっています。
このようなものですね。
もうひとつはマミー型といって、寝袋と聞いたときに多くの方がイメージするのが、こちらの形状ではないでしょうか。
当サイトでは主にマミー型寝袋について扱っていきたいと思います。というのは、寝袋の主要な目的は睡眠時に体温を逃がさないことですので、封筒型の場合、肩口が冷え込む為、保温効果が低いからです。それに封筒型寝袋で眠れる環境であれば、例えば毛布やブランケットなど、他のものでも代替可能なはずです。
寝袋の素材の違い
素材に関しても化繊とダウンの二種類があります。優劣をつけるのは難しく、どちらにも一長一短があります。
化繊シュラフ
メリット
デメリット
ダウンシュラフ
メリット
デメリット
すなわち化繊とダウンの素材違いによるメリット・デメリットはほぼ表裏一体となっています。
季節による違い
夏
春、秋
冬
私が所有している寝袋の使用感
唯一のダウンシュラフ
ナンガ 450
ダウンシュラフ全般の特徴として、軽くて小さい、ということが言えます。
ただし本製品の場合、0℃近くになると足元にカイロや湯たんぽなどを忍ばせないとツライかもしれません。その場合はよりダウン量の多い製品を視野に入れてください。
化繊シュラフ
イスカ アルファライト1300EX
重たいしかさ張る、でも寝心地は最高の一言。もちろん暖かく、個人的な体感ではナンガ450の1.5倍程度。車移動が前提ならオススメです。
激安化繊シュラフ
こちらは家族ではじめてキャンプをすることとなった「中津川ソーラー武道館2016」に参加するために急遽購入したもの。春から秋までの車内仮眠時には、未だにこのシュラフを利用しています。なんせ安かったので雑に扱っても問題なし。
防災グッズとしてのおすすめは?
予算にこだわらないのであれば、モンベル・ナンガ・イスカなど有名メーカーのダウンシュラフを用意しておけば間違いないと思いますが、防災グッズとして私が推したいのはズバリ、「エマージェンシーシート」です。
被災時に以下のブランケットシートを用意しておけば、快適な睡眠とまではいきませんが、寝具の配給が行きわたるまでの繋ぎ期間をしのぐには十分な働きをしてくれるのではないでしょうか。
ご家族の命を守るのは、この記事を読んでくれたあなたです!