登山に初挑戦
人生で通算何度目かとなるダイエットに挑戦中なのですが、多少のアレンジを加えても毎日似たようなコースのウォーキングはどうしても単調になりがち。そこで楽しみながら取り組める有酸素運動として山登りに初挑戦してみようかと、ふと思い立ちました。
というのも、アウトドアウェアを普段着として取り入れているので手持ちのウェアで問題なく運用できるはずだと考えたから。
ではどの山にしようか?
自宅から比較的近く、初心者向けの山、、、
なんとなく心当たりが、、、
麒麟はくる?
2020年NHK大河ドラマの舞台として注目を集める美濃地方。
とりわけ斎藤道三ことモックンの居城「稲葉山城(のちの岐阜城)」が鎮座する金華山が初心者におすすめだって言うじゃないですか。
運動にもなって話題の観光スポットにも行ける。こりゃ名案だ、なんつってバーグハウスのザックを引っ掴んで向かったのでした。
山から最も近い駐車場は有料だというので、少し離れた長良川沿いの無料駐車場へ。
といっても登山ルートの入口まで徒歩7~8分程度。まったく問題ありません。平日だというのに300台近く収容可能なスぺ―スは7割近く埋まっていました。
立派な滝を通り過ぎ、目指す登山ルートは「めい想の小径」
しっかりと整備された登山道で序盤は非常に歩きやすい。
ただ、山頂まで2300mとの案内板にやや胸がざわつきます。
金華山は初心者向け?
気温は午前10時半の時点で10℃前後といったところ。しばらくすると樹々の生い茂るひんやりとした薄暗いエリアに。反面、体は熱を帯び、首すじと背中がじんわりと汗ばんできます。
序盤の余裕はいつの間にか雲散霧消。
案内板が示す残りの距離から計算される己のスタミナ残量がどう考えても不足していることに愕然。残り1000m?いやいや無理っしょ。ここで引き返すか、、、
はっきりと自覚できる太ももへの疲労の蓄積。酔っぱらってもいないのに時折ふらついたりなんかして。山頂に近づくにつれて増す狂暴な剥き出しの岩肌。すれ違うのも困難な狭い道幅。足を踏み外せばむろん大怪我必至。
ホントにこれ初心者向けなんですかね?
左足首を軽めにグネったことでさらに身体的ダメージを負い、メンタルも削られます。
毎日じいさん
ああ、しんどい。
やや広めのスペースに腰をおろして休んでいると、後ろからやってみえたお爺さんが声をかけてくれました。
もっと眺めの良いところがあるからちょっと来なさい、と。
へぇ、そうなんです?でもわたし休憩したいだけでいま景色を楽しむ余裕とかは、、、
「東側にみえるのが御嶽山、であっちが白山、向こうに見えるのが伊吹山ね。今年は雪が少ないからドライブウェイが分かりにくいけど」
山岳ガイドよろしく立て板に水の解説が止まりません。なんでも毎日のように山に登ってみえるのだとか。
毎日?こんなこと毎日やってんの?まじ!?
推定70歳前後と思わしきご高齢ながら、ひょいひょいと岩山を器用に駆け上がっていく健脚がそれを確かに証明しています。
すご。
遠ざかる健脚爺さんの背中を追いかけながら、這う這うの体で山頂を目指します。
残り300m。
いける、あともう一息。
登頂、その後
つっ着いた、ついたよー!!
と、思わず人類がはじめて木星についたようにブチあがり。
ほら、この景色。
かつて道三も信長も、あるいは光秀も眺めたのでしょうか。
いや、きっと眺めたのでしょう。眺めすぎたのかもしれません。
ナイスですね!
お城見学は今日はご遠慮しておきます。
そんな元気は微塵もありませんので。
こちとら自力で下山するかロープウェーを使うか悩んでるくらいなんですから。
で、まあ覚悟を決めて歩いておりたんです。
結果、4弱グネリ、1強グネリでフィニッシュと相成りました。
岩場は気を張っていたのですが、なんでもない木製の階段をくだる時、左足首をぐにゃん、と強烈にやってしまいましたね。
シューズはモンベルのクラッグステッパーというのを履いていたのですが、今後はブーツタイプを検討してみましょうか。
下山の道中、近所のコンビニに肉まんでも買いに行くような、ギョッとするくらい軽装の方が何人かいらっしゃいました。
わたしが言うのもなんですが、ちょっと山を舐めすぎなんじゃないかと、他人事ながら心配になった次第。
まあ、それはともかく散々な登山デビューとなりましたが、それなりに楽しめたような気が。
なにより下山後のメシとサウナが最高!
足首の捻挫が治ったらまた挑戦してみましょうかね。
ただ違う山はちょっとまだ怖いです。



