わが愛しのキャンプ場
緊急事態宣言が解除されたら真っ先に駆けつけたいと思っていたキャンプ場、それが今回お邪魔したひるがの高原キャンプ場です。
トイレやシャワーといった最低限の設備のみが近代化されており、サイト自体は必要以上に手を加えず、見事に自然との調和を保っている。電源付きといったいわゆる高規格なキャンプ場ではありませんが、ここ以上に居心地の良いキャンプ場をわたしは他に知りません。
ただし、予約が未だに電話受付のみであったり、支払いも現金一択、といったようにIT化の波に乗り遅れてもいるのですが、それはこれからに期待しましょう。
長い空白期間の間にわたしのキャンプスタイルも一旦リセット。今日は初心に帰ってムササビタープの下でまったりと過ごす予定です。と、その前に本日のメインイベントはこのサウナ。
ですのでチョイスしたキャンプサイトは小川と隣接したところ。
サウナ→川へドボン→外気浴を3セット
このセオリー通りにキメて、ととのいまくってやろうという魂胆です。
運搬時に落として薪ストーブがボコボコに凹んでしまいましたが、使用にはなんら問題なし。
早速、火を入れて暖気。
サウナテントのススメ
テント内を暖めている間に今度はタープをセッティングしましょう。以前、オキシクリーンで漬け置き洗いに挑戦したムササビタープ。残念ながら煤汚れはあまり落ちませんでしたが、焚き火臭さが消えて洗剤の良い香りがしています。
コットン100%の生地が作りだす濃い影。
その下で冷たいお茶をいただきながらしばし休憩。
さあ、そろそろサウナも準備できたかな?
あっつ!
なんだこれ、3月にはじめて稼働させた時より明らかにアツイ。
やはり構造上、大きく外気温に影響されるというわけか。
温度計がないのであくまで体感に過ぎませんが、いきつけのサウナが85~90℃なので、間違いなくそれ以上はあるはず。
つまり100℃は軽く超えているんじゃないだろうか。
アツイ!だが、それが良い。
セルフロウリュ出来るのが、このモビバ社製サウナテントの醍醐味でもあります。サウナストーンに水を注ぐと、ジュワ―という音と共に一瞬で湿度が上昇、熱気もムンムン。
これには思わず「がんがんズンズンぐいぐい上昇♪」と往年のメロラップが口からこぼれそうになります。まあ別にこぼれったっていいんですけどね、なにせ自分ひとりなんだから。
わたしの場合、なかなか1セット目って汗をかかないのですが、このサウナは違います。いきなりびっしょびしょ。
ふぅ、では勢いよく飛び出して川に直行。むろんサウナテント出入口の向きは川への動線をしっかりと計算してのもの。
ドボン!あぁ冷たい!
これこれこれ!
しっかり体を冷やしたら、お次はタープ下へ。
からっからの喉にビールを流しこみたいところですが、ここはまだ我慢の子。まさにお茶でお茶を濁します。
目を閉じると天地がぐるりと反転するかのような錯覚。
眩暈とは明らかに異なるこの感覚。
これをととのう、と言うならととのっているのでしょう。
最高だ。
最高だ、という陳腐な表現しか見当たらないくらい最高だ。
2カ月ちょっとの自粛期間でしたが、日常の有難みがホントに良くわかりましたよね。そうした当たり前の日常があるからこそ、非日常がさらに輝きを増すのでしょう。
魔法の粉と魔法の時間
3セットを終えると、満を持して乾杯!
そして矢継ぎ早に焚き火もはじめます。
ここは直火もOKなんですが、片付けが面倒なのでわたしはいつも焚き火台を使います。
お腹もすいたのでお肉でも焼いていきましょう。
味付けはスパイスのみ。
ちなみにメインとなるのはサイゼリヤのアロスティチーニ(羊の串焼き)をテイクアウトした際に余ったもの。
このスパイスがめちゃんこ美味いんですよね。
肉でも魚でもなんでもいけそう。
はっきり言ってほぼスパイスが主役になるので、食材が良過ぎるともったいないかもしれません。ハイボールと一緒にいただいていたら満足してしまったので、夕食はこれでおしまい。
サウナ効果もあってか、ぐっすり眠った翌朝4時。
昨晩の余ったお肉ものせて玄米ビビンバをがっつりといただいます。
見渡す限り、あたりには誰もいません。
これぞド平日の特権。
スマホでラジコを聴きながら焚き火。
これがわたしのキャンプの日常。
やっと帰ってこられた、そんな気分。
場内を散歩して。
また焚き火して。
ちょっと早起きだったから、また少し寝て。
また起きて、ホントは朝食だったはずのやつを昼前にいただく。
いやあ、キャンプってこんなに楽しかったっけ?
またお邪魔します。



