枯れた技術の水平思考
ゲーム&ウオッチは、5年早く出そうと思ったら10万円の機械になっていた。
量産効果でどんどん安くなって、3800円になった。それでヒットしたわけです。
これを、私は”枯れた技術の水平思考”と呼んでいます。
技術者というのは自分の技術をひけらかしたいものだから、最先端技術を使うということを夢に描いてしまい、売れない商品、高い商品ができてしまう。
値段が下がるまで、待つ。つまり、その技術が枯れるのを待つ。枯れた技術を水平に考えていく。
垂直に考えたら、電卓、電卓のまま終わってしまう。そこを水平に考えたら何ができるか。
そういう利用方法を考えれば、いろいろアイディアというものが出てくるのではないか。
横井軍平・著 『横井軍平ゲーム館』 (アスキー 1997年)
Y字ポールと聞いて私は真っ先にこの枯れた技術の水平思考という言葉が思い浮かびました。
元々の考えからは厳密に言うと少しずれているかもしれませんが、もうこれ以上進化しないのではないかと考えていたテントの構造にほんの小さな風穴を開けてくれたような気がするのです。
単純に居住性を向上させたいだけならogawaの代表的なシェルターの一つであるツインピルツをブラッシュアップすればよく、ワンポールで最大限の居住性を追求したのがトレスであったわけですから。
2019年ogawaの新作アテリーザはあくまでワンポールにこだわりつつも少ない手数で居住性の向上を実現してみせたエポックなテントであると言えます。
基本スペック
■重 量 / 総重量(付属品除く): 10.3kg
付属品重量: 約4.2kg
[内 容] フライ:約6.9kg | グランドシート:約1.8kg
ポール:約1.6kg
■素 材 / フライ:ポリエステルリップストップ75d(耐水圧1,800mm)
グランドシート:ポリエステル150d(耐水圧1,800mm)
ポール:6061アルミ合金(φ30mm、φ22mm)
■収納サイズ/80×29×29cm
■カラー/ライトグレー×グレー
■付属品/グランドシート、張り出しポール180cm、張り綱、アイアンハンマー、スチールピン、収納袋
JANCODE:278309
カートン入数:1
発売時期
2019年2月中旬