今年も独断と偏見で決める!俺のテント・オブ・ザ・イヤー2020を発表します!

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おそらく世界中の誰にとっても忘れられない一年となった2020年。

新型ウイルスの影響によって大きな打撃を受けた業種もあれば、むしろそれを追い風に業績を伸ばしたようなところも。我々にとって身近なキャンプ場に関しては後者の割合が比較的多かったと言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか。

ここ数年右肩上がりでキャンプ人口は増加の一途をたどっていたわけですが、今年はそれが加速度を増したような印象。蜜を回避できる数少ないレジャーとして広く拡散され、認知されたこともあるのかもしれません。具体的な数値に関しては来期のオートキャンプ白書を楽しみに待ちましょう。

 

さて、それではここからが本題。

どのアウトドアメーカーも当初からの製造・販売計画が大いに狂わされたことは想像に難くないわけですが、それでも数多くの新作テントが発売され業界を盛り上げてくれました。

当企画はその中からアウトドア業界ウォッチャーであるわたくしDr.neroの独断と偏見により、「これが2020年を代表するテントだ!」と感じたものを好き勝手に決めていきたいと思います。文句あるいは誹謗中傷ビラまきの類は一切受け付けておりませんので、悪しからずご了承ください。

対象とするのはわたしが調べた限りで2020年内に発売されたテントのみ。ひょっとしたらというか、おそらく選考から漏れているテントも多々あると思うので、気づいた方はそっとこちらから教えていただけると助かります。

尚、厳密にはシェルターに分類されるようなものも含まれていますが、フロアレステントとシェルターの明確な違いや定義が曖昧なためここでは一括りに選考対象としております。

受賞枠はデザイン賞、アイデア賞、ファミリーテント賞、ソロテント賞、最優秀賞の計5つ。

選考対象一覧(順不同)

ogawa

  • オーナーロッジ タイプ52R
  • タッソ
  • ファシル
  • ツインクレスタ
  • ツインピルツフォークL
  • ティエラ5-EX-Ⅱ
  • ロッジシェルターⅡ
  • ステイシーST-Ⅱ(新色)

鎌倉天幕

  • HIDEOUT TC
  • SOLOIST

クイックキャンプ

  • アルマジロ

コールマン

  • 4SワイドツールームコクーンⅢ
  • 4Sワイドツールームカーブ
  • 4Sワイド2エアリウム
  • ツーリングドームST+
  • タフオープン2ルームハウス

THE NORTH FACE

  • マウンテンショット

スノーピーク

  • ランドブリーズPro1、3、4
  • ミニッツドームPro.air1

ゼインアーツ

  • ギギ2

ゼログラム

  • エルチャンテン(新色)
  • パピヨンEXP

DOD

  • ロクロクベース2
  • SOLO SOUL WOWWOW
  • ショウネンテントTC
  • タケノコテント2
  • レンコンテント2
  • スパイダーベース

テンマクデザイン

  • ガレージテント
  • パンダVC+
  • サーカスコラボver.
  • ペポライト(新色)

ノルディクス

  • ミッドガルド
  • ヴィルム
  • テレマーク
  • レイサ6ウィズスカート

パーゴワークス

  • ニンジャシェルター

バンドック

  • ソロベース(新色)
  • ソロティピー(新色)

FIELDOOR

  • パップテントT/C320
  • フォークテントT/C280
  • サンシェルターテント300
  • トンネルテント620
  • 2ルームシェルターテント560
  • ワンタッチテント150
  • コクーンテント100
  • ワンタッチテント300
  • クロスポールドーム240
  • コンフォートキャンプドーム250
  • ワンタッチテント100
  • ツーリングテント120

muraco

  • RAPIDE X1

モンベル

  • ムーンライト(モデルチェンジ)
  • ステラリッジ2エクステンドレインフライ
  • ライトツェルト
  • U.L.ツェルト

ロゴス

  • プレミアム3ルームドゥーブル
  • プレミアムPANELグレートドゥーブル
  • グランベーシック3ルームトンネルドーム
  • グランベーシック リバイバルコテージ
  • グランベーシック スペースベース・デカゴン
  • グランベーシック スペースベース・オクタゴン
  • グランベーシック エアマジックPANELトンネルドーム
  • グランベーシック エアマジックDOUKUTSUシェルター
  • グランベーシック エアマジックオクタゴンドーム

WAQ

  • Alpha T/C

YOKA

  • YOKA TIPI

デザイン賞

それでは発表しましょう!美しく斬新なデザインに贈られるデザイン賞を受賞したのは、、、

鎌倉天幕のHIDEOUT TCです!

出典:鎌倉天幕

個人的にツーポールシェルターのシルエットが好みだというのもありますが、ポイントは意図的にマッドスカートを省略したこと。雨風の吹込みを軽減してくれるスカートの需要というのは潜在的に多いわけですが、デザインの面からはやはり無いほうがスッキリとした印象を受けます。

出典:鎌倉天幕

そうした課題を解決するため、鎌倉天幕が考えたのはシェルターの内側からペグダウンできる仕様にすること。これによってデザイン性を維持したまま、スカートと同等の機能が果たせることを実現させたのです。スカート機能が不要な場合は付属ポールを最大まで伸ばすことで、より美しいデザインを堪能することが可能。

すなわち機能を犠牲にしないデザインという極めて困難な課題にチャレンジし、それを見事に具現化させているのが素晴らしい。

出典:鎌倉天幕

しかもテント生地はTC素材ながら、6万円を下回るという良心的価格も嬉しいですよね。本来ならもっと売れても不思議でないシェルターだと思うので、応援の意味も込めてここにテント・オブ・ザ・イヤー2020デザイン賞を贈ります!

アイデア賞

続きまして、豊かでチャレンジ精神に満ちたアイデア賞を受賞したのは、、、

DODのSOLO SOUL WOWWOW(ソロソウル ウォウウォウ)です!

出典:DOD

道なき道を開拓していく、フロンティア精神に満ちた企業姿勢がDODの魅力なわけですが、この突如現れた4ポールシェルターはまさにその真骨頂。多くのソロキャンパーがどのように過ごしているのか、それを逆算した結果テントに何が求められているのか、そうした当たり前をゼロベースで練り直した傑作だと言っていいでしょう。

出典:DOD

とりわけ冬季は引きこもりスタイルとなる方が多いでしょうから、居住性を高めつつ設営撤収の手間を増やさないという矛盾した課題とがっぷり四つに組み合い、見事うっちゃりを決めた足腰の強さはまさにお見事。コット寝するも良し、カンガルースタイルにするも良し、デュオで過ごすも良し。

あらゆる可能性、使い方がユーザー次第で出来そうな懐の深さ柔軟さが、このSOLO SOUL WOWWOWなるテントの底力。まさしくDODの企業理念を具現化させたような逸品なのです。

出典:DOD

惜しむらくは販売チャネルがDOD公式サイトのみ、かつ現在(2020年末時点)は売り切れであるということ。TC素材ながら定価は税込38,500円というコスパに優れたテントでもありますので、再販されることを強く願って、ここにテント・オブ・ザ・イヤー2020アイデア賞を贈ります!

ファミリーテント賞

一般的なオートキャンプのイメージと言えば今も昔もファミリーキャンプ、その象徴たるファミリーテント賞を受賞したのは、、、

ogawaのオーナーロッジ タイプ52Rです!

出典:ogawa

公式サイトでも強調されているように、単純に旧モデルを復刻するという懐古趣味に陥らず、現代的なアップデートを施したogawa渾身の意欲作。そうは言ってもこのレトロポップなビジュアルはやはり可愛らしく、落ち着いた色合いはあらゆるキャンプスタイルとの相性も良さそう。

つまりリバイバルではなくリブート、ここから新たなスタンダードが誕生する予感すら期待させてくれます。悪天候時や冬の引きこもりキャンプでも室内に設けられた格子窓から外の様子を眺めることができて便利ですよね。

出典:ogawa

そもそもロッジタイプのテントがいまや希少なうえ、アフターサービスのしっかりした国内メーカーともなれば選択肢は限られます。そうした状況を鑑みれば、ogawaのオーナーロッジ タイプ52Rはほとんど唯一無二の存在だと言っていいでしょう。

今後もシリーズ展開や継続販売されることを願って、ここにテント・オブ・ザ・イヤー2020ファミリーテント賞を贈ります!

ソロテント賞

2020年の流行語にもラインナップされたソロキャンプ、ということはブームの終わりの始まりという気がしなくもありませんが、ともかく例年以上にソロスタイルを意識したテントが多く登場しました。

そんな中で最も意欲的だと感じたソロテント賞を受賞したのは、、、

YOKAのYOKA TIPIです!

出典:YOKA

決定的な受賞理由、それは国内メーカーのテントとして勇気を持って煙突ポートを標準装備させたことに他なりません。テント内の火器使用はあらゆるメーカーが厳禁あるいは非推奨としているわけですが、ユーザーの自己責任というかたちでグレーゾーン扱いされてきたのが長年の慣習。

出典:YOKA

しかしながら他方、海外メーカーのテントには煙突ポートが装備されているものもあり、それはむろん薪ストーブの使用を想定しているわけであります。

とかく国内の産業では、お掃除ロボットや車の自動運転といったリスクが想定される新ジャンルに慎重になりすぎるあまり、諸外国の後塵を拝す傾向にあるわけですが、それはアウトドア業界においても例外ではありません。

出典:YOKA

テント内での薪ストーブを推奨するようなものを一体どこの国内メーカーが作ることが出来たでしょうか。企画の最前線でいくら担当者が情熱を燃やしても、組織が簡単に首を縦に振ることはないでしょう。嗚呼!!哀しき勤め人!

臭い物に蓋とまでは言いませんが、これを実現できたのはYOKAの最終決定権がブランドオーナー=デザイナーであるからこそ。本当に作りたいものを作るには独立するしかないのか、、、否である!!というところを大手メーカーに期待しつつ、テント・オブ・ザ・イヤー2020ソロテント賞をYOKA TIPIに贈ります!

最優秀賞

さあ、いよいよ2020年を象徴するテントを決定します。

先に申しあげておくと、これは単純にテントのクオリティだけを評価したものではありません。

それでは発表しましょう!!テント・オブ・ザ・イヤー2020最優秀賞に輝いたのは、、、

ノルディクスのミッドガルド&ヴィルムです!

出典:ノルディクス

ミッドガルドとヴィルムはそれぞれ単体のテントとして利用することもできますが、最大の特徴はともに連結可能であるという点。これによってフロア付きテントとしては最大級の空間を作り出すことができるのです。そうした意味でW受賞というかたちになりました。

出典:ノルディスク

言うまでもなく2020年はあらゆるものが分断し、これまで常識とされていたことが反転するような一年となりました。非効率な慣習や不毛な人付き合いの一掃、デジタル化元年といったポジティブな側面もあったとは言え、失業者や自殺者の増加など無視できない現象も多々あります。

そんな出口の見えない長いトンネルに世界が迷い込んでしまった時だからこそ、ヴィルムの先でつながるミッドガルド(中つ国)の尊さが輝くのです。

いつかまたミッドガルドで会おう。

むろんノルディクスがそんなメッセージを込めたとは思いませんが、期せずして我々に小さな希望を見せてくれたテント、それがミッドガルド&ヴィルムなのです。

出典:ノルディクス

それにノルディクスのようにコアなファンの多いメーカーが、こうした先鋭的なテントを市場投入してくれたことは素直に歓迎したいですよね。

というわけで、気軽に購入できる価格ではありませんが、2020年を象徴するテントとしてテント・オブ・ザ・イヤー2020最優秀賞をノルディクスのミッドガルド&ヴィルムに贈ります!

2021年もまた我々ユーザーを楽しませてください、期待しています!

おまけ

惜しいで賞

個人的に惜しいなぁと感じたテントを。

それはFIELDOORのサンシェルターテント300

出典:FIELDOOR

一応テントなんて名乗っていますが、要するにスクリーンタープなんですよね。前面がメッシュになっていて風通しは良さそうではあるものの、夏にこれを使ったら多分めちゃくちゃ暑いと思うんです。かと言って冬はフルクローズできないからおそらく寒い。

出典:FIELDOOR

なんと言うか典型的な帯に短し襷に長しギアで使いどころが難しい。

ただし、これがフルクローズできたらソロ用のシェルターとして大化けしそうな予感がするのです。デザインこそ巨大なヘルメットみたいで好みが別れそうですが、値段を考えたら文句は言えません。

FIELDOORさんには是非こいつの改良バージョンを検討していただきたく。

 

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ちょっとCMです。

アウトドアの新しい遊びテントサウナお貸しします

同一料金で二泊三日にパワーアップ!2021年11月よりご要望の多かったレンタル期間の見直しを実施しました。料金はこれまで通り15,000円で二泊三日ご利用可能です。これによりご利用日前日の受け渡しも可能となります。

画像のタープなどは含みません。

 

その醍醐味はなんと言っても大自然という名の水風呂。

 

川や湖、あるいは積雪があればそこに飛び込んだっていいでしょう。

その日、その場所でしか体験できない感動はやみつき間違いなしです!

 

熱源は薪ストーブなのでもちろん電源不要。

薪さえあればどこでもサウナが楽しめます。

簡易テントだからと侮るなかれ、ひとたびロウリュすればその体感温度はいつものサウナ以上。

購入に踏み切るにはちょっとハードルの高いテントサウナですが、レンタルならとっても手軽におおよそ10分の1以下の価格で楽しめます。

是非、一度お試しください!

レンタルセット内容

  • テントサウナ(モビバ製のロウリュできるタイプです)
  • 専用薪ストーブ
  • サウナストーン
  • ロウリュ用のひしゃくとバケツ
  • 簡易ベンチ(二人掛け)
  • ペグ、ハンマー
  • 着火剤、ライター

ご自身でご用意いただく必要のあるもの

ご用意いただくと快適に過ごせるもの

  • ととのいチェア

注意事項

  • レンタル品は直接の受け渡しとさせていただきます。
  • 受け渡し・返却場所は愛知県一宮市内(詳細はご予約時にお伝えします)
  • 料金は二泊三日15,000円(それ以外は応相談)
  • お支払いは現金払いのみとさせていただきます。ご了承ください。

予約方法

ご予約はこちら、もしくはTwitterInstagramのDMから

件名を「テントサウナのレンタル」としていただき、

ご利用したい日程をご連絡ください。

追ってこちらから返信させていただきます。

ご予約状況

テントサウナの設営方法

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プロフィール
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Dr.nero

現役会社員の傍ら、登山とキャンプとサウナを満喫するアウトドアニュース配信者。too machな情報をサクッと軽めの記事に調理してお届けします。

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