SABBATICAL(サバティカル)
世界の錚々たるブランドを取り扱う業界の先駆者であるA&Fが満を持して立ち上げた独自ブランド、それが今回取り上げる「SABBATICAL(サバティカル)」
WikipediaによればSABBATICALとは職務を離れた長期休暇のこと。
あるいは充電期間などの意味合いも含むようで、これは単純に余暇としてのキャンプ・アウトドアの先を目指すA&Fの意志表明だと考えられないでしょうか。
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そして遂に公開された情報によれば、第一弾となるラインナップはアウトドアライフの拠点となるシェルターが2種類と大小のタープの計4点。
MORNING GLORY TC(モーニンググローリー TC)
画像出典:SABBATICAL
ぱっと見の印象で「あっ、なんだ。よくあるベルテントのTCバージョンか」と思ってしまった過去の自分を張り倒してやりたい気分。
サイドから見るとその独特な形状がよりお分かりいただけるでしょうか。
なんだかベルテントとワンポールテントをニコイチにしたようなそのカタチ。前面のワイドな開口部が一般的なベルテントとは明らかに別物であることを物語っています。
しかもメッシュパネル構造となっているので開放感を得ながら虫の侵入もシャットアウト。
大きな特徴のひとつがこのハンガーテープ。
この仕様はすべてのモデルに共通しているのも嬉しい配慮。
工夫が見られるのは前面だけでなく背面にも。
バックパネル、サイドパネルをそれぞれ別に開くことができるので、風の通り道などを考慮して様々なアレンジを楽しむことができます。
別売りのインナーを吊るすとデュオキャンプにちょうど良いサイズ感。
素材はお馴染みのTC(コットン、ポリエステルの混紡素材)なので結露や火の粉に比較的強く、夏場でも濃い影を期待できます。
さらに驚くべきはその価格、なんと税別39,800円。
これはテント業界の勢力図が一気に書き換えられる予感がします。
SKYPILOT TC(スカイパイロット TC)
サバティカルが自らフラッグシップモデルと位置付けるのがこちら「SKYPILOT TC(スカイパイロット TC)」
近年この大型シェルターの分野も盛り上がりを見せており、基本的な構造はMSRパビリオンを代表するツインポールが主流でした。
ところが2019年、コンパクトチェアでお馴染みのヘリノックスから登場した大型シェルターで採用された十字型のポールによって課題であったスペースの有効活用が実現したのです。
そうした文脈を踏まえた上かは不明ですが、サバティカルが提案する次世代型シェルターもコンパクト設計ながら広い内部空間を確保するという矛盾した難題をクリアしたもの。
まずはそのシンメトリーな造形の美しさに目を奪われます。
またこの手のシェルターには珍しくメッシュパネルを備えているのも大きな特徴。
もちろん全モデル共通のハンガーテープも。
そして特筆すべきはスカート付きであるということ。
ツインポール構造の大型シェルターでスカート付き、というのはわたしの知る限りogawaのツインピルツくらいしかありません。
あるいはスノーピークのランドステーションproもありますが、現在は入手困難となっています。
中華製のパビリオン風シェルターはちょっとここでは置いておきましょう。
ですので冬季キャンプの相棒として考えた場合、結露の少ないTC素材であることも含めて最右翼に躍り出たといっても過言ではないと思うのです。
何故なら価格が驚きの税別76,800円なのですから。
MARIPOSA M TC(マリポサ M TC)/MARIPOSA L TC(マリポサ L TC)
ベーシックなスクエアタープながらこちらも同ブランドの強いこだわりが随所に伺えます。それがこの縫製と張り方。
一般的なタープではあまり見ない箇所に縫製の跡があります。
これが強度の向上と誰でも美しく張ることができる秘訣なのだとか。
四隅を落とし込む張り方を推奨しているのも影の集まり方や雨の逃がし方などを計算してのこと。
Mサイズは最大4名が目安、Lは最大6名が目安となっています。
価格はMが税別27,500円、Lが34,500円。
まとめ
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超大型ルーキーの登場にユーザーは狂喜乱舞、同業者は戦々恐々といったところでしょうか。
実物を見ていないのでクオリティはともかく、この素材、このビジュアルでこの価格というのがなんとも良心的だと感じます。
なんと言っても愛着がわきそうな製品のネーミングセンスが良いじゃないですか。
画像出典:SABBATICAL