それでいいのか!?FIELDOOR
FIELDOORが生み出すプロダクトは既存製品のデザインに大きなアレンジを加えず、よりコストパフォーマンスに優れた価格設定とする傾向にあります。
例えば先日発売された大型サイズのウッドロールテーブル。

他社と比較しても頭一つ飛びぬけた驚安価格は目を見張るものがあります。
たしかに似たような製品なら少しでも安いほうに手が伸びるという消費者心理も十分理解できる一方、ブランドとしてのセールスポイントが“安さ”に先鋭化してしまうのは、長い目で見た時に与える影響として良いものだとはわたしには思えません。
なんてことをつい考えてしまうのは、先日取り上げたYOKAとナチュラムの騒動があったから。

これまではいち消費者としての立場でしか考えていなかったのが、YOKAが訴えるアイデアやデザインを盗用された側のリアルな心の叫びを耳にし、「たしかに丸パクリ(に近いかたち)されたら腹も立つよな」という至極当たり前なことに気付かされました。
木製スパイスボックス
と、前置きが長くなりましたが、ここでFIELDOORの新商品をご紹介。
ご覧ください、このスタイリッシュなスパイスボックスを。
出典:FIELDOOR
アウトドアアウトドアしていないのでご自宅で利用しても違和感なし。
調味料だけでなく引き出しにはカトラリーなども収納でき、うっかり忘れものをする機会もぐっと少なくなるでしょう。
出典:FIELDOOR
こんな独創的なアイテムって見たこと、、、
いや、あるぞ!!
アレでしょ!?テンマクデザインとSOLUMがコラボしたスパイスボックス!!
出典:テンマクデザイン
取っ手の具合といい、棚や引き出しの配置といい、誰がどう見てもまったく同じ。
変更点と言えば全体のサイズ感をやや大きくしたことと、転落防止のバーを木製からアイアン製にしたことくらい?
出典:FIELDOOR
例えばですけど、スノーピークだったらこんな真似しないと思うんですよね。
メーカーとしてのプライドがそれを許さないし、担当者に魔が差して企画しても会社として最終的なゴーサインは出さないだろうと。
正直言うと今回のスパイスボックスだってテンマクデザイン製のものが完全オリジナルかどうかわたしには分かりません。ひょとしたら何か別の元ネタからインスパイアされたのかもしれませんし。
少なくともわたしに分かるのはFIELDOORのスパイスボックスはテンマクデザインのものに酷似している、という一点だけ。
もう一歩踏み込むと、FIELDOORが低い価格設定を実現できるのは開発費用を必要としないからだと言ったら言い過ぎでしょうか。
狼よさらば(Death Wish)
そんなわけで消費者がこれをどう受け止めるかは自由ですが、少なくともキャンプ好きが高じてこうしたメディアを運営する身分としては「この商品はこの商品に酷似している」という事実くらいは指摘しておきたい。
そのうえで「いや、別にどこの誰がが作ろうが安いほうが助かるので」って方がいても全然OK。特にビギナーの方は嬉しいでしょう。その心情はよく理解できます。
わたしもこれまでアルパインデザインのパチノックスやヒルバーグのアラックそっくりなnature hikeのテントを購入してきました。そして残念ながらどちらも使い心地は抜群です。
勘違いしないで頂きたいのは、正しさを争ったり、あるいはクオリティの優劣をジャッジする気などさらさらないということ。あくまで「これってあのメーカーのアレにめちゃくちゃ似てるよね」という(なるべく)客観的な事実を指摘しておきたいだけ。
で、それが結果的にオリジナル商品のクリエイターさん、メーカーさんの利益に繋がれば本望かなーという地味なビジランテ(自警団)活動。
0を1にする作業というのはどんなジャンルであれ苦しみが伴うもの。
それをあっけなく横取り40万していくのはやはり健全ではありません。
クリエイターが心血を注いだプロダクトを安易にコピーするアウトドア業界の悪しき風潮にNO MOREアイデア泥棒という銃口を突き付けていく所存!
いくぞ、エイエイオー!



